スリランカの教育水準は、開発途上国の中でも高いレベルにある一方で、近年の内戦と経済的困難、貧富格差の拡大は国家発展の大きな障害となっています。また多民族?多宗教国家のため、社会調和?経済安定のために基礎教育の強化は最重要課題となっており、その中でも理数科教育は、産業振興の基礎となる人的資源開発の一環として質的改善が強く求められています。こうした経緯より2002年より約2年間、JICAによって開発調査が行われた結果、問題分析の課程で、教科だけの問題のみならず、非効率的な学校運営にも問題が潜んでいることが判明されました。
本プロジェクトはスリランカ国内3州5ゾーンの地域を対象に、理数科教育強化に資する地方教育行政官の能力向上と同時に、行政官が学校を支援することにより、学校レベルでの教育改善活動の普及システムを定着させることを目的とし、各学校が持つ問題点を自らの手で解決していくこと、教師、児童、保護者、地域住民の学校運営や教育に関する意識が向上することが成果として期待されています。
