未来の学び協創研究センター第12回セミナー「学習者のツールとしてのテクノロジーのあり方を考える~ICT機器を活用した学習支援の未来~」を開催しました
2022年12月26日
令和4年12月17日(土)、本学未来の学び協創研究センター(後藤泰宏センター長)は、第12回セミナー「学習者のツールとしてのテクノロジーのあり方を考える~ICT機器を活用した学習支援の未来~」をオンラインで開催しました。本セミナーは、東京大学先端科学技術研究センター教授 近藤 武夫 氏と学びプラネット合同会社代表 平林 ルミ 氏、NYでスクールサイコロジストとしてご活躍されているバーンズ亀山静子 氏の3名をお招きし、「ICT機器を活用した学習支援の未来」をテーマとし実施されました。
後藤泰宏センター長の開会挨拶の後、コーディネーターをつとめた川俣智路准教授による進行で、はじめに平林氏の講演が行われました。
平林氏の講演では、「タブレットがあると楽しい-読み書きが苦手な子どもの学びを支える ICT 活用-」と題し、学習支援の事例や今の学校現場における学習支援の課題について話がありました。
続いて、近藤氏から「効果的なICT 活用とその実現を支える地域システムの構築」をテーマに、学びを支援するコンテンツや子どもたちを支えるための地域社会のあり方、制度設計、地域での取り組みについて話がありました。
その後は、バーンズ亀山静子氏を交え「テクノロジーを用いた学習支援の未来」をテーマに鼎談を行い、バーンズ氏からはアメリカにおけるICT機器の活用の現状等について共有され、登壇者が日本が今抱えている課題点やこれから期待することについて意見を交わしました。
本セミナーにおいて終始一貫して登壇者から強調されていたことは、ICT機器が教員にとっての「便利な指導ツール」にとどまることなく、児童生徒が自身の学びを最適に調整したり、新たな可能性を開くために使用されることを視野に入れていく重要性についてでした。参加者からも多くの質問が寄せられ、テクノロジーを用いた学習支援の今後について、貴重な議論がなされました。
本セミナーには、全国から現職教員、学生、教育委員会関係者、児童?生徒の保護者など161名の参加があり、参加者からは、「全ての子供に対してこのICTを使えばよい、ということはなく、個々人にあった対応策を考えて適切なものを探ることが大切なのだとわかった」「他者を理解すること、コミュニケーションをとる際に必要な情報をどのように共有するのかということにおいてICTの活用方法含め参考になった」「平林先生の極めて具体的で、課題を明らかに示してくれる事例紹介と、近藤先生の事例を通して考えていかなければならない本質的な課題の提示が、今後の教員養成や教師教育を考える上で、大変参考になりました」等、セミナーの参加が有意義であったという声が多数寄せられました。
後藤泰宏未来の学び協創研究センター長 平林 ルミ 先生
近藤 武夫 先生 バーンズ亀山静子 先生
鼎談の様子
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